悩んでいる女性

淋菌の男女別:症状と治療薬について

性感染症は近年増加傾向にあります。
その中の一つである淋病は2002年までは増加傾向にありましたが、それ以降は減少傾向となっています。
しかしまだまだ毎年一定数の感染報告があり撲滅したとは言えません。
淋病の報告は男性の方が多く、女性の3倍ほどの数となっています。
ただし女性の場合は感染場所によっては症状が出にくいこともあり、気づいていないだけかもしれないという指摘もあります。

淋病とは淋菌に感染して起こる様々な疾患の総称です。
男性に多い淋菌感染症は尿道炎です。
尿道炎になると排尿時に強い痛みを感じることが多いために、本人が感染に気付きやすいという特徴があります。
また大量に飲酒をした時やカフェインを含む飲み物をたくさん飲んだ時にも刺激を感じることがあります。

尿道炎は感染期間のうち初めの3日から1週間程度は潜伏期間となり無症状となります。
その後痛みなどの発生とともに尿道から膿を持った黄白色の分泌液が出てきます。
この分泌液を調べれば淋菌に感染したかどうかすぐにわかります。
尿道炎を放置することで炎症が進み、精巣に炎症が広がることもあります。
精巣が腫れあがると激しい痛みを伴うため、淋病の治療は早めに行った方がいいのです。

一方女性で淋菌に感染した場合は子宮頸管炎を起こすことが多くなります。
子宮頸管炎の症状はおりものの増加や不正出血などですが、実はほとんど症状が出ない人も少なくありません。
そのために初期の感染に気付かずに放置されることも多く、感染が広がることで子宮周りに強い痛みを引き起こすこととなります。

また子宮や卵管が淋菌に感染したままだと不妊症や子宮外妊娠といったことを引き起こすリスクが高まり、出産のときに赤ちゃんに感染してしまい新生児結膜炎を引き起こすこともあるのです。

淋病の感染原因はパートナーからがほとんどで、1回の性行為でパートナーに移す確率は3割とも言われています。
そのために、もしパートナーに症状が認められた場合は一緒に治療していくことが重要なのです。

淋病の治療は注射

淋病の治療は主に抗生物質によるものですが、淋菌の種類によっては効き目がある抗生剤が限られてくるので注意が必要です。
淋病感染の検査は、自宅で検査キットを使用することでも可能です。
もしクリニックに行くことをためらうのであれば検査キットを利用して早めに検査を行いましょう。
その場合は感染期間が3日程度経過していることを確認した上で使用します。
もしキットで陰性と出た場合でも症状が継続するようであれば速やかに受診することが大切です。

以前は飲み薬による治療が行われてきましたが、最近ではより有効性の高い注射による治療がほとんどとなりました。
注射による抗生剤治療は感染部位によって回数が変わります。
尿道炎や子宮頸管炎、男女共に多い、のどの淋菌感染症の場合はセフトリアキソン1gの筋肉注射1回で治療が完了することが多いでしょう。

全身に淋菌が広がってしまっている場合は、セフトリアキソン1gを10~14日といった期間、毎日注射することとなります。
また淋菌性の結膜炎の場合はスペチクノマイシンを使用することもあります。
ただしセフトリアキソンやスペチクノマイシンに対して耐性を持った淋菌もあらわれているため、その場合は異なる治療法をとることになるでしょう。

ただし注射によって症状がなくなっても、淋菌自体はまだ体の中に残っている可能性がありますから、治療が終了して3日以上経過してから淋菌がいないかどうか医師の指示に基づいて検査を行いましょう。

淋病の感染原因はパートナーからがほとんどですが、相手が複数の人と性行為を行っている場合は治療をしてもすぐにまたうつされる可能性がありますから注意が必要となります。
治療は感染している人すべてが同時に行うことが大切なのです。